夜久野第九WEB記念館
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夜久野ふれあいプラザ
夜久野地域公民館(夜久野ふれあいプラザ)のご案内
〒629-1304
福知山市夜久野町額田19-2
電話:0773-37-1188
FAX:0773-37-5002
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Lesson1:257小節〜268小節(楽譜11〜12ページ)-第1回練習分-

>>>印刷用ファイル(PDF:44KB)

▼発音のポイント
  • erの発音について
  • 楽譜では、ひらがなの「る」と書かれているか所の発音ですが、明瞭に「る」と発音しないよう気をつけてください。発音時の舌は口の奥のほうで巻き、舌先が上あごに付かない程度にして、軽く発音してください。Zauber,wieder,werden,Bruder,sanfter
  • bindenの「bi」とwiederの「wi」の違い
  • 「bi」は普通に「ビ」と発音していただいていいです。「wi」は「ヴィ」と表記されていますが、下唇を軽く巻き込んで、上の歯を軽く当てて発音してください。この二つの単語はbinden wiederと続くので、二つの発音の違いがはっきりわかるよう、何度も練習してください。

    ▼歌唱のポイント
    この部分は、テノールに一部オクターヴの上下があるものの、基本的にユニゾン(斉唱:全員で同じメロディを歌うこと)です。メロディ自体は余り難しくありませんが、最初に合唱が登場する部分なので、しっかりと練習してください。ただし、力まないように。特に強く歌う部分ではありませんので、リラックスして歌ってください。
    なお、ソプラノは楽譜上お休みですが、アルトと同じように歌ってください。
    アルトのパートは、やや歌いにくいですが、和音のポイントとなりますので、ほかのパートと比べて弱くならないよう、しっかりと歌ってください。
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    Lesson2:543小節〜590小節(楽譜27〜31ページ,練習番号M)-第2回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:65KB)

    ▼発音のポイント
    Lesson1に引き続き、ひらがなの「る」と書かれている所の発音に注意してください。単語がたくさん出てきますので、ひとつひとつの単語を何度も繰り返し練習してください。
    555小節目「Himmlische」は楽譜には「ヒムリッシェ」と書かれいますが、ヒとムの間に軽く「ン」を入れてください。「ヒムリッシェ」。"ン"はあまり明瞭に発音しなくてもいいです。軽く入れてください。566,582小節目「Alle」は音価(音の長さ)が長いので、どうしても「アーレ」となりがちですが、レを発音する前に、舌をしっかり上あごにつけてから、力強くレと発音してください。574,590小節目の「weilt」は最後のtを忘れずに。

    ▼歌唱のポイント
    ここは、第九を代表する一番有名な箇所です。感動的になるようしっかり練習してください。うまくいけば大変気持ちよいところです。出始めから力強く歌ってください。原則として旋律の音が上がってゆくところはクレッシェンド(だんだん強くすること)、下がるところはデクレッシェンド(だんだん弱くすること)と考えていただいて結構です。具体的には543小節から545小節の1拍目めがけてクレッシェンド、そこから564小節までがデクレッシェンド。551小節から553小節1拍目をめがけてクレッシェンド、そのあと554小節までをデクレッシェンド。567小節の1拍前「Alle」から569小節1拍目をめがけてクレッシェンド、ただしこの後の2小節間は570小節のsf があるためあまりデクレッシェンドはしないでください。583小節1拍前「Alle]から以降も同じです。いずれも特にクレッシェンド、デクレッシェンドを強調していただく必要はありません。歌ってみれば、強くしたくなったり、弱くしたくなったりすると思いますので、その欲求に逆らわず歌ってください。
    また、566小節と582小節「Alle」ですが、本来弱い拍である2拍目からとなりますが、強い拍である次の小節の1拍目と(タイで)つながっています。これにより本来弱拍の2拍目に強拍の1拍目が移動することになりますので、この2拍目は強い拍になります。(これを、専門的にはシンコペーションと言います。)したがって「Alle」は強く歌っていただきたいのですが、強拍のずれを強調するため、出遅れにならないように気をつけてください。また、全員が揃って歌いだすことも必要です。

    sf について】
    sf は特に強くと言う意味です。前述のとおりこのメロディは、音が上昇するにしたがって高揚し、下降するときは沈静化します。したがって音の高いところが強い部分となります。この考え方から言うと、553小節のsf はごく自然な箇所についていると思われるのですが、それ以外のsf は必ずしも最高音に付けられているわけではありません。多くは最高音の後の下降に入ったところに付けられています。高揚した気分が沈静化に向かうところになぜかsf が現れます。
    またメロディーから言えば、545小節の1拍目にsf があってもいいように思えるのですがここには何も付けられていません。
    これはいったいどういうことなのか?指揮者としても悩めるところですが、以下のように考えています。
    sf が付けられたところの歌詞はElysium(楽園)、feuer(炎)、Heiligtum(聖地に)、Brüder(兄弟)で、いずれも「歓喜に寄す」の重要なポイントになるような言葉とも考えることが出来ます。逆に言えば、ベートーベンはこれらの言葉を強調したいがためにsf を付けたのではないかと。そのように考えてうたってみてはいかがでしょう。

    (2011/6/22)内容を大幅に修正しました。ご了承ください。

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    Lesson3:284小節〜330小節(楽譜14〜17ページ,練習番号E,G)-第3回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:53KB)

    ▼発音のポイント
  • 「Ja」は「イ」の口で準備してください。「w」の発音が多く出てきます。下唇を上の歯を軽くかむようなつもりで発音してください。wer,wer's,weinend,wollust,ward,wurm
  • 292小節の最後、「Bund」、320小節から330小節の「gott」の最後にtを忘れないように。
  • この部分に限りませんが、それぞれの単語のアクセントを意識して発音してください。楽譜では太字のゴシック体で表記されている部分です。


  • ▼歌唱のポイント
  • 285節〜292小節 練習番号E
    【ソプラノ】
    ソプラノは最初の難関です。音が高いので、なんとか音程をキープできるよう、練習をお願いします。特に難しいのは、289小節から292小節です。「und wer's nie gekonnt」ここは徐々に強くしてください。音は高いですが、強くうたえる部分なので何とか頑張ってください。gekonntの「ge」でしっかりと強く、音程も下がらないように歌った後は、だんだん弱くなります。そして291小節からはpになります。音が下がらないよう注意しながら、弱く歌ってください。何度も練習することが必要です。
    【バス】
    バスは「Ja」の出だし。ほかのパートより1拍早く出ます。Lesson2で説明したシンコペーションですので、良くそろえて、遅くならないようまた、弱くならないように気をつけて歌ってください。
    【全パート】
    289小節はしっかりクレッシェンド(だんだん強く)、特に3拍目のsf以降の3拍間は強くしっかりと歌ってください。その後ディクレッシェンド(だんだん弱く)した後、291小節から292小節を柔らかく、弱く歌ってください。
  • 313小節〜330小節 練習番号G
    【ソプラノ】
    引き続きソプラノは音が高いですが、頑張ってください。アルト、テナーは大変難しいフレーズですが、何度も練習してしっかりと覚えてください。
    【全パート】
    8分音符の動きがたくさん出てきますが、適当にならないように2つの音符をしっかり歌ってください。基本的には2つの8音符のうち、最初の音符を強く歌うようにします。
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    Lesson4:411小節〜429小節(楽譜22〜24ページ)-第4回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:36KB)

    ▼発音のポイント
    BrüderのBの後のr、freudigのrはいずれもアクセントになります。巻き舌でアクセントを強調して発音してください。

    ▼歌唱のポイント
    この部分はマーチ(行進曲)です。テナーのソロに呼応するように威勢よく歌ってください。テナーソロは英雄(Hero)です。勝利の行進曲に載せて、凱旋した英雄を称える民衆の合唱をイメージしてください。
    八分休符に注意してください。八分休符があるところとないところ。419小節のwie einはそれぞれ休符がありますが、427小節のwie einにはどちらにも休符はありません。そのほかも含め八分休符のある部分では、前の音が伸びすぎないようにしっかりと切ることを心がけてください。
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    Lesson5:595小節〜626小節(楽譜31〜34ページ)-第5回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:75KB)

    ▼発音のポイント
    umschlungenuMillionenoKußumußuwohnonoはいずれも閉口音の母音です。口をすぼめて前にしっかりと突き出し、のどをしっかり開いて発音してください。閉口音の母音はドイツ語の発音では、重要なポイントの一つです。この部分に限らず、全般的に出てきますので、よく練習してください。またここからは、ゆったりとしたテンポで、かつ一つ一つの音符が比較的長くなります。tなど子音もはっきりと、要はひとつひとつの言葉を丁寧に発音してください。

    ▼歌唱のポイント
    この部分からは少し難しくなります。テンポが遅く、ひとつひとつの音符も長くなるため、ブレス(息継ぎ)に注意してください。のばす音が不安定になったり、音程が下がったりしないようしっかりと支えることが重要です。そのためにもブレスはしっかりとりましょう。
    それから、小節の最初に休符があったり、3拍目からでたり、他のパートと違う場所から始まる場合があります。ほかのパートにつられないように、しっかりと練習してください。
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    Lesson6:631小節〜729小節(楽譜34〜37ページ)-第6回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF: KB)

    ▼発音のポイント
    Lesson5に引き続き、テンポの遅い部分でかつp(弱く)で歌う部分が多い箇所です。弱く歌うとき、どうしても発音が不明瞭になりがちですので、はっきりと発音するように心がけてください。テンポは遅いですから、あせらず、口の形、舌の位置など母音、子音ともしっかり意識して発音してください。

    ▼歌唱のポイント
    静かで美しい響きの欲しいところです。ただ弱く歌うのではなく、特に各声部のバランスに注意して下さい。最初のうちは自分のパートを歌うのに精一杯だとは思いますが、自分のパートをしっかり覚えたら、他のパートも聞きながら歌い、全体の響きによく注意しながら歌ってください。 クレッシェンドも各声部のバランスに注意です。全体的に強弱の変化に気をつけてください。
    祈りをささげる、賛美歌のように・・・歌ってみましょう。
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    Lesson7:654小節〜729小節(楽譜37ページ〜)-第7・8回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:81KB)

    第九のクライマックス「ドッペルフーガ」-その1-


    ここから、ドッペルフーガ(二重フーガ)という部分に入ります。第九は「歓喜の歌」がもっとも有名ですが、このドッペルフーガの部分はこの曲のクライマックスであり最も重要な部分といえます。そこで今回と次回の2回に分けて解説をします。

    ▼「フーガ」とは

    主題(メロディー)を複数の声部(パート)が追いかけあいをしながら、絡み合い進行する音楽。「かえるの歌」などの輪唱とよく似ていますが、かえるの歌は最初に歌うパートのメロディを忠実に真似して追いかける(これをカノンと言います。)のに対し、フーガは、メロディが変形して複雑に絡み合う点が違います。
    二重フーガとは、二つの異なる主題の追いかけあいが同時進行する音楽のこと。

    ▼第九の二重フーガ

    具体的には、「よろこびの歌(「歓喜の主題」といいます。)」を少し変形した主題(654小節からソプラノパートによって歌われるメロディです。)を基にしたフーガと、第2主題(「口づけの主題」といいます。654小節からアルトパートによって歌われる付点2部音符が中心のメロディです。)を基にしたフーガが同時に進行します。
    すこし、難しいのでわかりやすくしてみましょう。

    「かえるの歌」をご存知ですね。よく輪唱で歌われる曲です。輪唱といえば他にもあります。たとえば「かっこう」。♪静かな湖畔の森の陰から〜という曲です。
    (前段で書いたとおり輪唱はフーガとは少し違うのですが、わかりやすくするためその点はご了承ください。カノンとフーガは兄弟のようなものですから、ここでの説明には一切支障はありません。)
    「かえるの歌」、「かっこう」それぞれメロディーの異なるこの二つの曲を、それぞれ輪唱で歌う、かつ、二曲同時に歌うわけです。

    アルトとテナーで「かえるの歌」を輪唱し、ソプラノとバスが「かっこう」を輪唱します。最初アルトが「♪かえるの歌がー」と歌いだし、このときソプラノがアルトの歌いだしと同時に「♪静かな湖畔の森の陰から」と歌う。そこまで行くとテナーが「♪かえるの歌がー」とはじめ、同時にバスが「♪静かな湖畔の森の陰から」と歌いだす。このとき、ソプラノとアルトは他につられないように自分のメロディを歌い進めます。
    「かえるの歌」は単調なメロディですが、輪唱することによって、音楽に厚みが出ますね。或いは、大勢でわいわい楽しく歌っている様子が表現できるとも考えられます。これに、さらに「かっこう」の輪唱が加わることで、よりその効果は増大します。

    ♪「かえるの歌」の輪唱→(クリックすると演奏が始まります。)

    ♪「かっこう」の輪唱→(クリックすると演奏が始まります。)

    ♪「かえるの歌」「かっこう」を同時に演奏→(クリックすると演奏が始まります。)

    さて、第九の二重フーガでは最初ソプラノとバスが「歓喜の主題によるフーガ」を演奏し、アルトとテナーが「口づけの主題によるフーガ」を演奏しますが、ひととおり終わると、今度はソプラノとバスが「口づけの主題によるフーガ」、アルトとテナーが「歓喜の主題によるフーガ」という風に入れ替わります。つまりソプラノ・バスのペアは最初に「かっこう」を輪唱し、アルト・テナーペアが「かえるの歌」を輪唱します。それぞれ1回どおり終わると、今度はそれぞれのペアが曲を交換して歌うというわけです。

    ♪「かえるの歌」と「かっこう」を第九風に構成してみると→(クリックすると演奏が始まります。)


    とても大勢の人が、歌を歌いながら喜び合っている様子が想像できませんか?・・・違う歌を歌っているけれども、きっちり調和していますね。
    (※「かえるの歌」と「かっこう」は何の関係もない別々の曲ですので、完全に調和とまでは言い切れない部分がありますが、おおめに見てください。)

    「すべての人々は皆兄弟となる。」第九の歌詞、ベートーベンがこの交響曲を通じて伝えようとしたメッセージです。このテーマを最も効果的に表現するための作曲技法として、ベートーベンは二重フーガという技法を用い、異なる二つのメロディを融合させることで、すべての人類が兄弟となる様を表現しようとしたのではないかと思います。

    さて、第九の第四楽章は演奏時間25分から30分という長大な楽章です。曲の構造も複雑で難しい部分が多いのですが、分解してゆくとわずか2つのメロディがその中心となっているのです。ひとつはいわずと知れた「歓喜の主題」。もうひとつは595小節の男声パートに登場する「口づけの主題」です。複雑で長大なこの曲はすべてこの二つのメロディ、又はその変形によって成り立っているといっても過言ではありません。594小節までは、「歓喜の主題」のみで曲が展開し「口づけの主題」が登場することはありません。「歓喜の主題」は快活なテンポで、高らかに響き渡り、練習番号Mで頂点に達しますが、次の595小節から突然「歓喜の主題」は完全になりを潜め、代わって「口づけの主題」が曲を支配します。ゆっくりとしたテンポで曲の雰囲気も全く別の曲が始まったようです。ここまでお互い交わることのなかったこの二つの音楽は654小節に至って二重フーガにより融合するという具合です。この点においてもこのフーガが曲のクライマックスであることを裏付けています。 ベートーベンはこのフーガの始まりの部分を、かなり劇的に演出しています。「口づけの主題」を中心に展開してきた祈りのような音楽が653小節で非常に弱く終わり静寂の中に消えてゆく。一瞬の完全な静寂を切り裂くように、ソプラノとアルトにより高らかに二重フーガが開始されるのです。バイオリンの細かな動きとあいまって、天上からきらきらと音楽が降り注ぐ情景を感じさせます。 二つの異なるメロディーが絡み合い融和た音楽は、正に「すべての人々が兄弟となる」様子であり、或いは、楽園の乙女(Tochter aus Elysium,)の祝福や、美しい神々の閃光(schöner Götterfunken)を感じさせます。

    次回Lesson8では、このフーガを歌うときに気をつけることについて解説します。
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    Lesson8:654小節〜729小節(楽譜37ページ〜)-第7・8回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:48KB)

    第九のクライマックス「ドッペルフーガ」-その2-


    さて、それではこの部分を歌う場合に気をつけるべきことですが、まず二つの主題を違いをはっきりと出すことが重要になります。アルトとテナーによって始まる「口付けの主題」は決然と、力強く。弱弱しくなってはいけません。しっかりと歌ってください。
    一方、ソプラノとバスによって始まる「喜びの歌」は楽しそうに、決して重くならないように歌う必要があります。そこで、具体的な注意点を解説します。

    【4分音符は軽く】
    二分音符と四分音符によって構成されるこのリズムは、四分音符を軽く歌うことで、飛び跳ねるような、楽しい感じが出ます。このリズムを言葉で表現すると、「プール」あるいは「カーブ」です。「プール」、「カーブ」(太字はアクセントです)のように最初を強く、決して「カー」とならないよう気をつけてください。

    【erの発音に注意】
    四分音符を軽く歌うために、er発音に注意してください。schöner,Götter,Tochter,feuerの4つ。いづれもerは四部音符です。みなさんの楽譜では、この発音はschöner=シェーネ、Götter=ゲッテ、Tochter=トホテ、feuer=フォイエとひらがなの「る」が付けられています。四分音符の分だけ見ると、それぞれネる、テる、テる、エるという具合ですね。これを歌うとき「る」をあまりはっきり発音してしまうと、ひとつの短い音符に二つの文字を発音することで、どうしても強くなってしまいます。或いは強く聞こえてしまいます。そこで、この「る」の発音をできるだけ弱くしてください。lesson1を参考に。或いは、いっそ「る」を発音しないで、schöner=シェーナー、Götter=ゲッター、Tochter=トホター、feuer=フォイアーという具合に口語調の発音にすると、軽く歌いやすくなります。
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    Lesson8:730小節〜762小節(楽譜47〜49ページ,練習番号R)-第9回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:105KB)

    Brüderに気持ちを込めて

    クライマックスといえるドッペルフーガが終わり曲の終盤へ向かうつなぎの部分です。
    フーガ終了直後の部分はは Pでささやくようにはじめます。これはバス→テナー→アルト→全体(ソプラノ)と受け継がれていきます。音域が上ってゆくにつれ、徐々にはっきりとなるよう。すなわち全体でクレッシェンドになるように歌いましょう。ちょうどリレーのバトンを渡すように。パートからパートへの受け渡しに注意してください。音量、ニュアンスなどに注意しながら、メロディの受け渡しを行います。
    745小節からBrüderという歌詞が2回続けて出てきます。楽譜にあるとおり、1回目が sf、2回目が fであることに注意してください。1回目は強くたっぷりに。2回目はやや控えめに歌います。こだまのように。
    Brüderとは「兄弟」という意味です。第九の重要なキーワードといえますので、思いを込めて歌ってください。
    研究者の中には、ベートーベン手書のオリジナル楽譜ほかの歴史的資料を詳しく調査・研究した結果、1回目のBrüderのあとに1小節のゲネラルパウゼ(全員休み)があったとする人があります。これが事実なら、ベートーベンはBrüdersfで歌ったあと、1小節間の静寂を作ることで、一層Brüderという歌詞を印象付けようとしたとも考えられます。
    (実際、この説に基づいて演奏している例はほぼ皆無で、唯一実験的に録音されたCDが1枚あるのみです。そのCDもゲネラルパウゼ無しで一通り収録した上で、この部分にゲネラルパウゼがある場合と断って、ゲネラルパウゼ有の演奏を収録してあります。)
    それはともかく、第九全体の歌詞から考えても、Brüderとい言葉は、重要な意味を持つ言葉だと考えられます。
    同じ言葉を2回重ねて使っているところからもベートーベンがこの言葉に重要な意味を持たせたと考えることができます。
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    Lesson10:795小節〜830小節(楽譜53〜58ページ,練習番号S)-第10回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:75KB)

    806小節から4小節間と827小節から4小節間の2回、Alle Menschenと言う言葉を連呼する部分があります。
    このうちAlleと言う言葉に割り付けられたリズムは、4回の連呼のうち最初を除く3回は付点四分音符と八分音符、最初の1回のみ四分音符+付点四分音符というリズムになります。注意しなければならないのは特に1回目(譜例1赤マル部分)です。
    譜例1
    付点四分音符を1.5とすると、四分音符+付点四分音符は2.5の長さとなります。つまりかなり長いと言うこと。 1回目のリズムのうち、タイを取ると、3拍目と4拍目は同じリズムであることがわかります。(譜例2赤マル)
    譜例1
    まずは、タイを取って歌ってみて、1回目に四分音符一つ分早く出る感覚をつかんだうえで、楽譜どおりに練習することをお勧めします。

    もう一点、812小節のソプラノの装飾音符ですが、下記譜例4のように演奏してください。
    譜例1
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    Lesson11:855小節〜920小節(楽譜60〜68ページ)-第11回練習分-

    >>>印刷用ファイル(PDF:28.6KB)

    いよいよ大詰め、最後の部分です。ここで注意していただきたいのは、916小節からのMaestosoです。4分の3拍子ですが、1小節を6つにとります。「1と2と3と」と言う風に。指揮は6つ振ります。胸を張って堂々と歌いましょう。920小節から一気にテンポが上がります。Maestosoとのテンポの関係は、Maestosoの八分音符1個の長さが、920小節からの1小節の長さと同じになります。ですから、最後のfunkenはMaestosoのテンポで16分音符2つと考えるとわかりやすくなります。
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